ボディピアスについて知りたい10のこと
1.ボディピアスとはなにか
ボディピアスとは、皮膚をニードルで貫通させた穴にジュエリーを通す、身体装飾です。耳にするピアスと違うのは、一度ピアスをしたら、寝る時もつけっぱなしで、ジュエリーもずっと同じものをつけっぱなしです。ジュエリーはだいたいサージカルステンレス製のものをつけます。
2.なぜするか
ピアスで飾った姿がカッコいいと思っているからです。よく「ニップルにピアスを開けると感度が上がりますか?」と聞かれますが、感度を上げるために開けたわけではありません。カッコいいと思ったからです。それはネックレスをする、アンクレットをする、眉毛を書くのと同じレベルの、カッコいいからというのと同じです。ちなみに、ニップルにピアスを開けると感度が上がるかについては、ピアスを開けて爆上がりしたという人には、今のところ、会ったことがありません。どちらかと言うと、ピアスで飾りたてることによって、いじる機会が増えて感度が上がったのではないかと思います。
ピアスをつけることによって、場所によっては身体の動きに影響が出ることがあります。チンコにつけるピアスのせいで、オシッコがあらぬ方向に出たり、シャツを脱ぐときにニップルピアスに引っかかって、イテテってなったり。そう言うちょっとした犠牲を差し引いても、カッコいいと思ってるからするのです。
ピアスとタトゥーは似ていると思います。どちらも入れるときは痛いです。タトゥーは面ですが、ピアスは点なので、痛みについては、ピアスの方が軽いでしょう。行動においても、タトゥーだとスーパー銭湯に拒否されるなどはありますが、ボディピアスでは、そのようなことはありません。タトゥーは飽きても消せませんが、ピアスは飽きたら外せます。そういう意味で、ピアスはタトゥーよりもチャレンジしやすい身体装飾だと思います。
3.どこにあけるか
ボディピアスは、いわば人体実験の歴史の上に成り立っています。過去の人たちがいろんな箇所に開けて実験して、その結果、安定した箇所が開けられる場所ということになっています。舌に開けたり顔に開けたりするピアスもありますが、ここでは主に男性器ピアスについて書いていきます。
PA(プリンスアルバート)
男性器ピアスの代表格といえば、PAでしょう。チンコの先にぶら下がっている「あれ」です。実際は、包皮小帯の横あたりから、尿道側に穴を開け、鈴口を抜けてぐるっと一周する輪っかをつけたやつです。見た目のインパクトは大きいですが、貫通距離が短く、安定しやすいので、トライしやすい部位です。
ニップル
ニップルを男性器と呼ぶかは微妙ですが、ネットなどでよく見かけると思います。乳首に対して、水平方向に開けるのがポピュラーですが、斜めに開けたり、水平垂直に交差させるマジッククロスなどがあります。両乳首に輪っかのピアスをつけて、鎖で繋ぐプレイにあこがれるドMさんもいるのではないでしょうか?こちらは、ピアスの中でも安定に時間のかかる部位です。大事に大事に育てて安定させます。
ギーシュ
蟻の戸渡にするピアスです。肩と並行になる方向で開けます。私は、肩に対して垂直方向に開けたいと思っていろいろ調べたけれどあまり実例がなく、ピアッサーさんに相談したら、「それは昔の人が何回も試して失敗しているように、安定しない」とアドバイスされました。
このピアスはかなりエロいと思います。パンツ脱がしてフェラしてもピアスはタマに隠れて見えません。いざ、挿入という段になってベッドに仰向けにして、足を持ち上げたら、こんにちは!するのです。このサプライズに、エロいと思うか、グロいと思うかは、人によるかと思いますが、私はエロいと思います。結構、好きもんなんだなあと(笑)。
フレナム
包皮小帯の下、チンコの皮に横方向に開けるピアスです。こちらも比較的安定しやすいのではないでしょうか?PAよりも地味ですが、ピアスをつけた後の快適さは、PAよりもあります。
ビーディング
サオにボールを埋め込みます。いわゆる真珠入りです。勃起時にボールが浮かび上がるので、見た目のインパクトがすごいです。通常時は皮膚の弛みもあって、それほど目立ちません。攻撃力が大幅にアップする見た目ですが、実際はどうでしょう。そんなチンチンに掘られたことがありますが、期待値とのギャップが大きかったのを覚えています。武器はやはり上手に使ってこそだと思いました。
4.ピアスの種類
ボディピアスに使うピアスの形状は、だいたい大きく4つあります。
バーベル
シンプルな形です。小さく見えることが多いですが、ボールの端から端までの長さは2センチを超えることが多いです。意外と長いですね。
キャプティブ・ビーズ・リング(CBR)
キャプティブとは、束縛されて自由がない様のことを言うそうです。ボール(ビーズ)がリングでガッチリ抑えられています。これで覚えましたね。
CBRのつけ外しには、専用の工具(オープンプライヤー)を使います。ただし、ピアスが太くなるほど、大きな力が必要になり、付け替えが大変です。ですから大きめのCBRはボールがスプリングボールになっていて、手で簡単に装着できるものがあります。
サーキュラーバーベル
丸いバーベルです。
バナナバーベル(カーブドバーベル)
見た目の通り。
ピアスの軸の太さを表すのにゲージという単位を使います。数字が小さくなるほど太くなります。分かりにくいですね。耳のピアスは、18Gとか14Gとかのサイズを使うようですが、ボディピアスはそれより太い12Gとか10Gとかから始めます。
ピアスを開ける前に、つけたい大きさのピアスを買ってイメトレするのもありではないでしょうか?PAだとだいたい2G(6mmの太さ)、内径14〜19mm程度のスプリングボールのCBRかサーキュラーバーベルが良いと思います。実際、手にとってみると、想像以上に大きくてびっくりするのではないでしょうか?同じ14mmの内径でも、8Gでは外径が18mmだったものが、2Gになると28mmになりますから。とりあえずのピアスであれば、楽天のピアスマニアで見てみると、比較的安価なものが見つかるかと思います。
PAで2Gより大きいピアスをつける人もいますが、ピアス自体の重みでピアスホールが拡張し、ピアスを外したという話をよく聞きます。またあまり大きいピアスでは、フェラの時、ピアスが歯にカチカチ当たって邪魔です。
5.健康診断と飛行機
よく聞かれる質問です。飛行機は問題ありません。ピアスをつけたまま保安検査は通過できます。そもそも攻撃できるような武器ではないので、堂々としていて大丈夫です。
健康診断は、レントゲンには、はっきりと映ります。技師によっては外す指示が出ることもあるでしょう。指示には素直に従うのが良いかと思いますが、私のニップルピアスは専用の器具がないと外せないということで、いつもそのままで撮ってます。MRIはダメです。何も言われなかったので、そのまま検査を受けたら、画像からチクビームが出てました(金属に当たって、反射しているのだと思います)。いずれにしても、指示に従うことがら重要かと思います。そういう意味では、年1回健康診断がある人は、健康診断直後が、ピアスを開けるのに一番タイミングが良いのではないでしょうか。
なお、ピアスを外すと、特にニップルはすぐに穴が縮まると言われています。外した後は、できるだけ速やかにつけることをお勧めします。
6.どこであけるか
ピアスをどこで開けるかについて、大きく3つあります。美容外科などの病院、ピアッシングスタジオ、自分自身で開けるセルフです。私は、ピアッシングスタジオとセルフの経験がありますが、セルフはオススメしません。セルフで開けるには準備にとても時間がかかります。正しい位置について調べ、器具を揃え、消毒をし、いざ実行です。自分のカラダに針を刺すというのはそれなりの覚悟が必要です。切腹をした昔の武士というのは、本当にすごいなと思います。ニップルをセルフで開けた時、ニードルは貫通したのですが、ピアスがなかなか貫通せず、1時間近く格闘して、結局ピアスを留めることができず、諦めました。そして、傷の回復を待ってスタジオに訪れるのですが、スタジオでのピアス貫通は、本当に一瞬の出来事でした。
さて、病院で開けるか、スタジオで開けるかはご自身の判断かと思います。病院で開ける理由というのは、穴あけが医療行為だからというものです。一方、スタジオのメリットは、豊富な経験でしょうか?スタジオは相性もあると思うので、まずは相談に行けばいいと思います。ボディピアスを初めて開けたいというのは、スタジオにとってはよくあることなので、丁寧に教えてくれると思います。一部のスタジオでは、相談でも予約が必要です。逆に飛び込みですぐに開けてくれるスタジオもあるので、そうしたことも比較してみるとよいでしょう。
7.ケア
ボディピアスは、開けてからがスタートです。ピアスホールが安定するまで、清潔に保ちましょう。開けてから2〜3日から1週間くらいは出血がありますので、下着が汚れます。PAは場所柄、よく動くので、ちょいちょい血がでます。メンズ用尿漏れパッドが効果的です。出血が止まった後も、滲出液がでますので、下着がほんの少し汚れます。
稀に腫れることがあります。状況を見て、最悪の場合、外すことも選択肢に入れた方がよいです。
ニップルでストレートバーベルを入れている場合、ボールとホールが直接接触しないようにした方が治りがよいように感じます。
ピアスホールは、カラダにとっては傷口です。お風呂なども注意した方がよいです。
安定してからも、清潔に保つことです。私は一度、スーパー銭湯に行った後、ニップルピアスが腫れた経験があります。いつも上がる際には、シャワーを浴びるのですが、その日に限って、屋外の休憩スペースで休んで体が乾いていたので、なんとなくシャワーを浴びずにそのまま出てしまいました。
8.肉芽と排除
肉芽(にくげ)とは、ピアスホールの傷が回復する過程でできる、腫れのようなものです。それができ始めたら、ホットソークで対応します。天然塩と人肌程度の温度の水で0.9%の食塩水を作り、患部を10分程度浸します。すぐには治りませんが、コツコツと続けることで、治っていきます。
また、私は経験したことがありませんが、カラダがピアスを異物として認識し、カラダから押し出す排除というものがあります。いずれにしても、安定させるまでは、特に丁寧なケアが必要です。
ピアスホールは部位によって異なりますが、PAで2ヶ月、ニップルで6ヶ月くらいが安定までの目安と言われています。
こうして晴れて安定したら、必要に応じて、ワンサイズ大きいピアスに付け替えて、またケアをしていきます。大きいピアスをつけている人は、そうした丁寧なケアを経て今があるので、自慢しても許されます。
9.セックス
ピアスホールが安定したら、セックスは安定して楽しめます。PA付きチンポでも十分に掘れます。それが気持ちいいかどうかは、武器の使い手の技術によるでしょう。ホールが安定するまでは、傷口なので、コンドームを被せるなど、それなりの配慮が必要です。
PAであれば、ホールが安定した後は、ピアスを外してもホールはすぐには塞がらないので、セックスの時だけ外すという対応も可能です。
いずれにしても、ピアスホールは常に清潔にしておくことを心がける必要があります。またピアス自体にも汚れが溜まりますから、意識して洗うようにすると良いです。
10.ボディピアスをやめる
ボディピアスに飽きてしまったら、ジュエリーを外すだけです。穴は完全に塞がるか、後が残るか、穴が開いたままかは大きさによるでしょう。いずれにしても、ピアスホールの再利用はオススメされていません。外した後に、またピアスをしたくなったら、開け直すほうが良いようです。なお、PAは十分に拡張した場合は、穴が塞がらずに残るようで、その場合は再びジュエリーを通せるようです。
ボディピアスというのは、完全に自己満足の世界です。ピアスをつけたいと思っている人は、さっさと開けますし、ピアスは気になるけど、いろいろ心配だなーという人は、結局付けない理由を探しているように思います。本当につけたいなら、とりあえず開けてみるのがいいかと思います。想像より簡単に開くけど、想像よりも育てるのに手間がかかります。見えないところのオシャレというのは、自分の価値基準で自分のやりたいことをやって生きているという自信があるので、例えばめんどくさい上司に怒られても、俺はお前と違って、チンコにピアス開けてる変態だからねって軽く受け流せるようになります。
もしかしたら、実物を見せてもらう、触らせてもらうというのが早道かもしれません。これを書きながら、そういえば掲示板で乳首ピアスを見せてくれる人を募集して、実際に見せてもらったことを思い出しました。