フィストファックに伴うリスク:直腸穿孔について知ろう
直腸穿孔とは
直腸穿孔(ちょくちょうせんこう)とは、直腸の壁に穴が開く状態を指します。一般的な解剖図で見られる腸壁の一部に大きな穴が開くようなものではなく、実際には小さな亀裂が急速に広がる形で発生することが多いです。ちょうど、膨らませた風船に針穴を刺すとそこから一気に破裂するイメージです。このイメージは、体験者の証言をもとに構成されています。直腸自体は破裂するわけではないですが、これから書く内容は、そうしたごく小さな穴が一気に拡がる様子をイメージしながら読んでもらえるとイメージがつきやすいかと思います。直腸穿孔の経験がある方々にお話を伺いましたので、その要約を紹介いたします。
一人遊びで直腸が破れてしまうケース
「実はこれで遊んでいる時に逝っちゃった(穴が開いた)と思うんです。」と語るその人は、長さ約40cm、太さは先端が卵大(約4cm)、くびれ部分が約3cm、根本が約5cmのディルドを見せてくれました。素材は柔軟性のあるシリコン製で、極端に硬いものではありませんでした。
「根本から8センチぐらいのところまでは入るのは分かってるんだけど、もう少し入れたいと思って頑張ったらダメっぽかったです。」とのこと。内臓は鋭い痛みを感知しにくいとされており、破れた瞬間の明確な痛みを感じなかったと本人は述べています。内臓がいつもと違う、我慢し難い鈍痛があって、「もしかしてこの前ディルドで遊んだ時に・・・」と思い返して病院に行ったら、直腸穿孔であることがわかったとのことです。
フィストプレイ中に直腸が破れてしまうケース
「ごめん。やっちゃったかもしれない・・・」そうタチが言いながら、ゆっくり手を抜くと、先端に少し血が。ラブホのフロントに救急車を呼んでいいかを確認して、その後、救急車で病院へ直行。そのタチの人が病院に付き添い、ウケの人のご両親に事情を説明して手術の承諾を取りつけ、そのまま手術に突入・・・
後日、落ち着いたところでタチの人に聞いたところ、「急に奥が広くなった感覚があった」とのこと。ウケの人は、その破れた瞬間が分からなかったとのことです。
治療について
まずは病院に運び込まれると破れたところを繋ぎ合わせる手術です。全身麻酔の後、開腹し、内臓を洗浄した上で、腸がまた癒着するように緩く結び合わせ、ストーマ(腸を腹壁に通し、排泄物を体外に排出するための人工的な開口部)を造設します。時間にして3〜5時間。そして2週間から1ヶ月程度の入院。手術後1週間ぐらいしたら動けるようになるが、退院に向けてストーマの取り扱いを自分でできるようにトレーニング。それができるようになると晴れて退院です。その後、数ヶ月して、穴が塞がったかどうかを内視鏡だったり造影剤を注入してレントゲン撮影をしたりして確認。なお排泄物はストーマ装具に貯められるわけですが、ストーマから先の直腸の細胞も生きているわけなので、それらの老廃物が引き続き肛門から排泄されるとのことです。
何に気をつけるか?
一人遊びをする時に、ディルドを床面に設置し、それにまたがるようにして、ディルドを押し込んでいくケースが多いと思います。この時、臓器は下に下がっている状態で、ディルドは突き上げる状態になっています。先ほどの小さな穴が一気に破裂するイメージからすると、臓器が下に押し下がっている状態で、ディルドで突き上げるのがいかに危険な状態かが想像がつくかと思います。できなかったことができるようになるというのが、フィストの楽しみではありますが、無理をせず、自分の体の限界を理解することが重要です。
二人遊びの時も要注意です。特にディープを責める時は優しくが基本になっていきます。乱暴なプレイにはNoと言いましょう。タチとして手を奥に進めて行く際は、指の腹で腸壁を優しく確認しながら、少しずつ挿入していきます。ウケの腸壁に素直に従って進めていきます。見よう見まねでパンチングをしないでください。実際にウケてみると分かると思うのですが、パンチングと言いながら、メインは素早い引き抜きです。力一杯、ウケの肛門を殴るような真似をしないでください。
そして、二人でやるフィストプレイは、改めてコミュニケーションが大事だなと思いました。急に奥が広がった感覚に違和感を感じて、それをウケの人に正直に伝えられることも信頼関係が出来上がっていると思います。ディープは、信頼関係がある人だけが触れられるゾーンと心得えましょう。
フィストファックで、相手の体内を傷つける可能性が最も高い凶器は爪です。爪は短く切り、角を滑らかに整えましょう。爪切りとやすりを使用することを推奨します。どれだけケアしても心配しすぎることはありません。グローブをすれば、爪の先端の鋭さを和らげることもできます。
万が一そういう場面に遭遇したら
タチとして、そういう場面に遭遇した場合、相手の命を守ることを最優先に行動しましょう。慌てずに救急車を呼び、プロに任せます。ウケの人に代わって状況を説明することが必要になるケースもあると思います。その際は、相手の命を守るために全てを正直に伝えます。
最後に
最近、フィストファックに興味を持つ人が増えてきて、喜ばしいです。ネットに落ちている動画では激しいプレイのものもありますが、それは動画としての面白さを追求したゆえのものです。リアルのフィストファックのプレイ中でいろいろと盛り上がることがあると思いますが、常に相手が人間であることを忘れないようにし、相手にケガをさせない配慮(自分が加害者にならない意識)というのを常に持ち続けて楽しんでいきましょう。
謝辞:本記事の情報は、インタビューにご協力いただいた方々の体験談に基づいています。ご協力に感謝申し上げます。また、さらなる情報提供や医学的補足をいただける方はご連絡ください。